日常がヘンになる瞬間

バイト中。23:55、閉店まであと5分、突然電子音が鳴る。うわマジかよ、注文が入った。やれやれと思いながら店を出たのが0:03。
いつものルートで配達に向かうと公園の前の道の角に人が立ってる。長髪の男の人。特に気にも留めない。
0:16、配達を終える。
帰り道、往路と同じ公園の角を通るルート。

ん、公園の前の角に人が立ってる。あれ、行きも人が立ってたよな。
暗い住宅街の街灯の真下に立ってるから目立つ。
ゆっくりと丁字路に近づく。

……………ん??長髪の男だ。あれ??同じ人だよな。行きに通ってから20分近く経ってるぞ、えぇ……ずっと同じ場所に立ってんのかコイツ………。
背中ぐらいまでボサーっとのびた髪、50代くらいか。Gパンに黒っぽいTシャツ。

店に帰るためには丁字路を右折してこのオッさんの目の前を通らなくてはいけない。何か嫌だなあ。
スピードを上げて一気に通り過ぎたいところだけど一時停止して安全確認。右見て左見てもう一回右を見て発進………!その瞬間オッさんが凄い勢いでコッチを向いて両手をバッって挙げた。んで首だけを凄えスピードでバッバッって左右に振ってんの。
それみた瞬間もう汗がブワーーーーーッッッって吹き出して、でもなんか時間はスローに感じて、しばらくそのままオッさんの方見ながらバイク乗ってた。


マジの話。